60代の離婚問題-熟年離婚について弁護士が解説

「熟年離婚」に法的な定義があるわけではありませんが、一般的に「熟年離婚」とは、同居期間が20年以上の夫婦が離婚することを指します。

厚生労働省の統計(2022年)によると、離婚全体に占める「同居20年以上」の割合は23.5%過去最高を記録しており、60代前後で新しい人生を選択する夫婦は増加傾向にあります。

 

1 60代女性が離婚を決める際によくある状況

長年連れ添った末に離婚を決意される背景には、以下のような切実な理由が多く見られます。

 

①性格の不一致や精神的虐待(モラハラ)

長年の不満が蓄積し、子どもが独立したことを機に関係をリセットしたいと考えるケースです。

 

②「役職定年」による収入減少

 50代後半で夫が役職を外れ、給与が大きく下がることで、経済的なメリットがなくなり離婚に踏み切る方もいます。

 

③老後の介護への不安

相手の介護をしたくない、あるいは自由なセカンドライフを楽しみたいという動機も少なくありません。

 

2 60代離婚の争点

60代の離婚では、親権や養育費ではなく、「離婚後の生活基盤」を支えるお金の問題が最大の争点となります。

 

①財産分与

婚姻期間中に夫婦で協力して築いた財産は、名義を問わず原則として「2分の1」ずつ分け合います。

・対象となる財産

預貯金、不動産(自宅)、株式、生命保険の解約返戻金など多岐にわたります。

・退職金

すでに支払われたものはもちろん、近い将来支払われる蓋然性が高い場合は、分与の対象となります。婚姻期間(別居まで)に対応する部分が清算の対象です。

 

②年金分割

離婚後の安定した収入源として欠かせないのが年金分割です。これは婚姻期間中の厚生年金記録を分け合う制度です。

・3号分割

2008年4月以降の専業主婦期間などについて、相手の同意なく単独で2分の1を分割できます。

・合意分割

共働き期間や2008年3月以前の期間については、夫婦間の合意や裁判所の手続が必要です。

・期限

原則として離婚の翌日から2年以内に手続を行う必要があります。

 

3 60代離婚でよくあるお悩み

 

①住む家の確保

持ち家に住み続けるか、売却して現金化するか。高齢での賃貸契約は保証人の問題などで難航することもあります。

 

②生活費の見通し

分割された財産と年金だけで、老後の医療費や介護費を賄えるかという不安です。

 

③相手が応じない

長年連れ添った相手が「今さら離婚など認めない」と頑なに拒否し、協議が進まないケースも多いです。

 

4 60代の離婚問題は弁護士にご相談ください

熟年離婚は、婚姻期間が長いため共有財産が多額かつ複雑になりがちです。

 

①適正な財産調査

相手が隠している預貯金や株、保険などを正確に把握し、有利な条件を引き出します。

 

②精神的負担の軽減

感情的になりやすい長年の配偶者と直接交渉する必要がなくなり、ストレスを最小限に抑えられます。

 

③公正証書の作成

解決金の支払いや年金分割の合意を公正証書にすることで、将来の滞納リスクを防ぎます。

 

5 60代の離婚問題は弁護士法人松本直樹法律事務所へご相談ください

当事務所では、ご相談者様の老後の安心を見据えた丁寧なサポートを心がけています。

財産分与の見通しや離婚後のシミュレーションなど、まずはお気軽にお話しください。

あなたのこれからの人生がより良いものとなるよう、全力で支援いたします。

 

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